【コラム】リズムキープのコツ パート①

はじめに

お久しぶりです。ペイくんと申す者でございます。寒くなってきて手指のアップに時間がかかるようになってきたこの頃ですが、SDVXは楽しんでいますでしょうか。

 

今回はコラム記事の第二弾、リズムキープの仕方やその上達方法について触れていこうと思います。

正直ぼく自身がこれについて上級者から指南を受けたいと思っているぐらいには難しい音ゲーの要素ではあるのですが、現段階でのぼくが意識していることや上達のためにしてきたことをお話しようかなと思ってこのトピックを選びました。

 

というのも、最近友達のプレイや打鍵音を見聞きした時に、ある箇所では光っていても同じリズムの別の箇所ではさっきと違う打鍵リズムになってしまっているというのをたまに見かけていました。せっかく光らせる技術が備わっているのに失点してしまうのがもったいないなあと思っていたので、この際ちゃんとリズムキープについて自分で言語化してみようと思って筆を執りました。

 

リズムキープはスコア詰めやPUC狙いをするのには欠かせない要素であるのはもちろん、餡蜜処理などにも応用できるため、クリア面においても有用なものです。したがって、音ゲーマーなら誰でもこの要素と向き合うことになるでしょう。

 

ぼくもこれまでの経験で色々と試行錯誤を繰り返してきたので、今回はそれをご紹介していこうと思います。長くなりそうなので、パート1とパート2に分割することにします。

パート1ではぼくのリズムキープに対する基本的な考え方をご紹介し、パート2ではその応用と練習方法についてご紹介していこうと思います。

 

それではしばらくの長文にお付き合いください。

リズムキープとは

一定のリズムで打鍵をし続けることをここではリズムキープと定義します。リズムキープができれば、難所ではない何でもないような場面での失点を抑えることができ、安定したスコアをどんな曲でも出し続けることができます。

 

そして、リズムキープをする上で最も重要だと思っていることが、音価に対する理解です。音価とは、4分音符や8分音符といった、音の長さのことです。音ゲー歴の長いプレイヤーなら「そんなのとっくに知っているよ!」と思われることかもしれませんが、これができていないと話が進まないぐらい肝心なことなので、後ほど詳しく説明していこうと思います。

 

音価への理解の次に重要だと思うのが、リズムの脳内再生です。これは普段何を参考にリズムを取っているかによって重要性が変わってくるかもしれません。ぼくは自分がどちらかというと目押しに重きを置いて打鍵していると思っているので、そのような人には参考になるかなと思います。そうでない人も、目押し勢への理解を深められるかもしれないのでご一読ください(笑)。

 

今回は大きく分けてこの2つについて語っていこうと思います。ただし、リズムが分かっていても譜面の配置が難しくてその通りに押せないといった、入力における指や腕などの問題や、複雑過ぎて認識が追いつかないという問題はここでは取り扱いません。なぜなら、それらの問題とリズムへの理解は別の問題であるため、同時に言及しようとするとテーマがブレると思ったからです。ですから、ここでは読者を「一応何でも押すことはできる人」と仮定して話を進めていきますのでご了承ください。

 

音価

基本的な音符の長さ(音価)は、全音符を基準として、2分割あるいは2倍を繰り返す2の冪の体系となっており、「○分音符」の○に入る数字も2の冪乗数である。(音符 - Wikipedia参照)

 

音価は曲のBPMによってその長さが定義されていきます。したがって、曲中にソフランしない限りは4分や8分などの速さが曲を通して変化することはありません。まずはこのことを念頭に置いておいてください。

 

それではそれぞれの音価について解説していきます。(画像はSDVX譜面保管所EXCさんより)

 

4分音符

1小節に4つ音符が入る速さの音符です。横線上に1つずつ配置されているのがわかりますね。この横線(名前は知らないです)は4分間隔で引かれている(多分)ので、譜面研究をする時に音符が何分なのかを調べる時に役立ちます。

 

プレイ中でも4分音符(もしくはこの横線)を基準にリズムキープをしていくことになりますので、まずは4分音符を確実に光らせられるようにしておいてください。

 

8分音符

1小節に8つ音符が入る速さです。ですから、音符の密度は4分音符の2倍になります。BPMによっては、かなりのスピードで打鍵しなければならないのがこの8分音符であり、SDVXでは後述する16分音符の次に見る頻度が多い音符ではないかと思います。

 

4分音符とは違い、この8分音符から光らせるのに苦戦する人が現れてきます。「1小節ぐらい8分が続くだけなら光らせられるけど、ずっと続くといつの間にかリズムがズレている...。」あるいは「両手で交互に8分を押していくのはできるのに、片手だけになるとリズムがおかしくなってしまう...。」といった経験は誰もがしてきたのではないでしょうか。

 

そんな人にオススメなのが、音符をメインとサブに分ける認識方法です。

 

赤メイン 青サブ

で囲った音符は4分音符になっている部分です。4分音符を光らせられる力は付いているはずなので、このの部分を強めに打鍵するなり、注意して見るなりして強く意識するようにしてみましょう。そうすることで、はじめはで囲った音符が光らないことはあるかもしれませんが、曲全体としてのリズムが崩れてしまうことはなくなるはずです。のサブはのちのち光らせられるようになればいいので、まずはメインのだけは必ず光らせられるように訓練していきましょう。

 

打鍵音のイメージ→(

 

軸配置(同じレーンに等間隔でずっとノーツが来る配置)や片手での8分がズレてしまう原因として、両手では意識しなくとも自動的に右手と左手でこのメインとサブを分けて認識できるのに、片手ではそれを自分で意識しないといけないからだと思っています。

 

したがって、片手でも両手で打鍵しているような感覚をイメージして打鍵してみるとリズムキープできるようになると思います。両手を同時に使う8分音符の連続配置でもこの認識方法が有用なので試してみてください。

 

16分音符

1小節に16個音符が入る速さです。SDVXでは最もよく見る音符だと思いますので、これが光れば大抵の譜面をPUCすることができるでしょう。まだ未熟なぼくが16分音符を光らせるコツを解説するなどおこがましいと思ってしまいますが、頑張って言語化していきます。

 

16分音符は4分音符の4倍の密度となっており、比率でいうと4:1です。つまり、4分音符を1回叩く間に16分音符は4回叩くということです。

 

したがって、先ほどのメインサブ認識法を使うと、

このようになります。ノーツが多い関係で打鍵だけではメインを意識しづらいと思うので、メインの部分でひざを曲げるなどして体全体を使って強く意識するようにしてみましょう。

 

打鍵音のイメージ→(ーーーーーーーーーーーー

 

しかし、サブが多いということは、それだけ光らない可能性があるノーツが発生してしまうことを意味します。ですので、ここからは17や18でPUCを狙うようなプレイヤー向けの内容にはなるのですが、8分音符をメインとして認識できるようになると16分音符がより安定して光るようになります。

 

8分音符をメインにすると、

このようにリズムを細かく区切ることができます。刻めるリズムが細かいほど、光らない可能性があるノーツが減り、リズムを取り直す回数が多くなるのでリズムキープしやすくなります。

 

打鍵音のイメージ→(

 

ぼくも17や18のPUCを増やしていく過程で8分音符をメインとして認識できるようになったと思っていて(思っているだけの可能性アリ)、8分音符のみの配置でニアを出すことはよっぽどBPMが速かったりしない限りは無くなりました。そしてそれに伴って16分の安定感も増したように思います。

 

これはぼくの憶測なのですが、最上位プレイヤーの方々がどんな曲でも安定して高いスコアが出せるのは、16分音符をメインとして認識する能力があるからなのではないかと思っています。これがいわゆる「横認識」と呼ばれるものの正体だと思っていて、これさえできればスコアの大幅な向上と安定が望めるでしょう。

 

「横認識」についても本来ここで何か解説すべきなのでしょうが、とんでもない文量になってしまうので割愛します。(いつか別の場で語るかもしれません。)

 

②リズムの脳内再生

音価に対する知識が深まってきたところで、リズムそのものへの理解に移っていきましょう。音価BPMによってその長さが定義されることは前述しました。よって、選曲して譜面が降ってくるよりも前から、あらかじめその曲の4分や8分などの音価がどれぐらいの長さなのかを知ることができます。

 

「初見プレイだけどBPM200と書いてあるから大体8分音符はこのぐらいの密度だな。」などと予想でき、基準のリズムを脳内にすでに用意した状態から譜面に臨むことができます。

 

これが初見プレイに有用なのはもちろん、認識が困難な複雑な配置が来た時にも有用で、BPMと何分なのかさえ認識できれば、しっかり認識できてなくても事前に用意したリズムでそれっぽく打鍵すれば大きな失点をしてしまうことを防げます。

 

例えば、

Vividly Impromptu MXM18(BPM161)より

このようなとんでもない配置が来たとします。これを、

このように認識して、BPM160ぐらいの8分と16分の速さをそれぞれ脳内再生しながらそれに準じて押していきます。こうすることで、リズムキープに割く脳のメモリ容量のリソースを削減でき、打鍵における「ここは速め(遅め)意識に打鍵する」などの注意に集中できます。

 

脳内再生できる音価も極力細かい方が良いですが、細かすぎると自分の脳内再生がズレていた時に逆に失点を大きくしてしまうので、8分ぐらいが丁度いいように思います。

 

脳内再生のために

BPMごとの音価の大体の長さを事前に脳内に用意するためには、BPMごとに自分の好きな曲を覚えておくことが大切です。最初はありがちな160・180・200の3曲を用意しましょう。ここに当てはまらないBPMの曲に挑む時には、これより速い・遅いぐらいのざっくりした感覚でOKです。

 

色んな曲を触って好きな曲や得意な曲が増えてきたら、もっと細かく用意していきましょう。もはや上位曲定番のBPMになった250周辺も脳内再生できるようになれば心強いですね。上達論の方でも色んな曲を触って譜面経験値を積むことの重要性を説きましたが、脳内BPMレパートリーを増やすのにも役立つと思っています。

あるいは、苦手な曲が現れた場合、それと同じBPMの他の曲を練習して脳内に保存してからその苦手な曲に挑むのも効果的です。

 

まとめ

今回のコラムの要点をまとめると次のようになります。

 

リズムキープのためには、

・ノーツをメインとサブに分けて考える

・メインとして認識できる音価をより細かくできた方がスコアが安定する

・選曲時にBPMを見て、その音価の大体の長さを事前に脳内再生できるようにしておく

 

パート1では以上のようなことを解説しました。冒頭でも述べたように、ぼく自身まだこの内容が十分に身に付いていないところもあるので、読者の皆さんにぼくの考えが正しく伝わったか、共感してもらえたかが怪しい部分があると思っています。

 

パート2では、今回の内容を踏まえて12分や24分といった2の累乗数にない音価(これらを音価と呼んでいいのか微妙)への対策と、ぼくが実践してきたリズムキープのための具体的な練習方法をご紹介する予定なので、もう少々お待ちください。

 

コラムなのに長文になってしまいました。ここまでお付き合い頂きましてありがとうございます!また次回も読んでいただけると嬉しい限りでございます。

それでは良い音ゲーライフをお過ごしください🖐

 

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